金属片やむなし

君の影を踏みに。

Chreey Bomb

コンビニで1リットル紙パックのお茶を買ったら「ストローお付けしますねー」とか言うから「お願いしまーす」って返したんだけど自席について袋あけたらストローじゃなく割り箸が入っておりました。いや確かに樹木も水吸い上げるけど。確かにおれ嘘つきでピノキオに近いぶん植物に近いのかもしれないけど。よしんばおれが植物だったところで割り箸って2本1組、カップル用じゃねえかぶざくんな!

閃く瞬間、というのがある。
突然「魚類のヒレとは人間で言うところのポケットに相当する」と閃いた。胸ビレは胸ポケットであり、尻ビレ(尾鰭)は尻ポケットに相当する。所謂パンツのポケットは、その機能性の高さから背ビレであろう。
鮭鱒類には「アブラビレ」と呼ばれる、他の魚類にはない特殊なヒレがある。人間で言ったらサラリーマンが着ているスーツの内ポケットだろう。
つまりサラリーマンとは鮭なのだ。河川の上流部に生を受け、成長するに従い川を下り、環境の大幅に異なる大海を泳ぐ。いずれ水の匂いを頼りに故郷である川に戻り、子孫を為し、力尽きて朽ちていく。途中で熊に食われたりもする。 ニンゲンに捕獲され荒巻にされることもあろう。

もはや自分でも何を書いているのかよくわからない。閃かなければよかった。

ヤマメという魚がいる。漢字では「山女」と書く、サケ目サケ科の魚類である。この魚の興味深いところは、海に降りる個体とそのまま河川に留まる個体がいるところだ。
降海型の個体は「サクラマス」と名前を変える。海で十分な栄養を得て育った個体は川に留まったものよりも遥かに大きな体格を誇り、やはり故郷である河川を遡上して産卵する。
おどろくことに、産卵した卵に放精するのは同じように河川を遡上してきたサクラマスのオスばかりではない。川に留まっていた「ヤマメ」のオスも、体格の大きなサクラマスの隙をうかがって放精し、交配するのだ。
なぜ同じ遺伝子を持つヤマメとサクラマスが海に降りるものと川に留まるものに分かれるのかは明らかになっていない。ただ河川ではエサとなる水生昆虫の生産量が非常に限られているため、幼魚の段階で他の個体との生存競争に「敗れた」個体が押しやられるように降海し、その結果、海の豊富な栄養を得てヤマメより大きなサクラマスとなるのだろう、と言われている。

……またぞろ嘘をついているな、と思われたなら幸いである。おれが普段から嘘をついているのは、たまにこういう「嘘っぽい本当のこと」を言ったときに疑いの目を向けられる快感を得たいがためなのだから。

今日もまたオオカミが来たぞ!