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金属片やむなし

君の影を踏みに。

おっさんという呪い

自分がおっさんであるということを内面化しすぎていたかもしれない。


世間におけるおっさんのイメージって良くないだろう。キモくて臭い、みっともない、いやらしい。まあ言ってしまえばスティグマなのだけど、いつのまにかおれもそう考えるようになっていて、電車で女子高生が隣に座ってくると「あー、まだそこまでキモくないのかも。よかった」と少し安心するようになっていたのであった。


この呪いというのはわりと強烈で、いつか自分も電車で痴漢の疑いをかけられて線路を走って逃げた挙句に転落して死ぬのだろうな、という気がしていた。冷静に考えてみればそんな奴は例外中の例外で、そもそもおれに痴漢願望は今のところない。何か脳に障害が発生すればあるようになるかもしれない。この「脳に障害が発生すれば」というのも強烈で、アルツハイマーなどでアニマル化する老人の話なんぞ聞いていると明日は我が身か、と空恐ろしくなる。


スティグマこええな。

っつーかおれはおっさんではあるのだけど、かなり特殊なおっさんだ。それを忘れていた。

たぶんおれはそのへんの若者より頭の回転が速いし、文化的で豆知識が豊富だし、トークスキルもある。それにメガネだってかけてる。けっこういいとこあるんですおれ。悪いとこもいっぱいあるけど。


おれが内面化してたのは「オヤジ化したおっさん」だったんだな。これって年齢あんま関係なくて、なる奴はもう20代でもおっさんくさい振る舞いをする。身内にそういう人間がいて、昔からオヤジギャグに関して天才的であった。オヤジギャグというのはオヤジくさい視点から発想することが重要で、くだらなくてエロくなければならない。おれは彼の発するオヤジギャグに「うわそれ女子いる前で言うか」とドン引きしながらもここまでくれば才能だよなあ、と感心したものだ。(ちなみにオヤジギャグに対しては「黙れ」「死ね」「地獄に落ちろ」などと食い気味につっこむのが正しい)


年齢を重ねるにつけどうしても体力や肉体に衰えはくる。年を取ったな、という実感を「自分がオヤジ化した」と重ねていたのだろう。確かにおれはおっさんだけど、それ以前におれというアクの強いキャラクターだったのだ。


先日某所で「おっさん勘違いするな」と盛大に叩かれた。おっさんはじめての炎上。それもこれもおれがおっさんだからで、おれが若かったら叩かれてないはず、でもねえか。男ってだけで叩かれてたかもしれない。あいつらなんでも叩くからな。

っつーかコメントがどれもこれも的外れで、意外にも全然ダメージがなかった。みなさんおれじゃなくて「自分の中の何か」を必死で叩いているように見えて、全然叩かれてる気がしなかったのだ。まあ炎上すると的外れなのがS/N比で増えるのだろう。そびえ立つ「知らんがな」の山。


おれの他にも「おっさんだから」という理由で肩身の狭い思いをして生きているおっさんもたくさんいると思う。まあ助ける義理はないので特に言うこともない。おっさんは自分でがんばれ。


気がつけば随分とおっさんをこじらせていた。しかしこうして文章にすることでリカバリできた。気がつくきっかけをくれた友人に感謝したい。


っつーかおっさんになってまで「僕はここにいてもいいんだ!」ってシンジ君かよ。エヴァなんてもう20年前だぞ。そりゃおれもおっさんになるわ(以下ループ)